相続の基礎

2006年05月10日

除籍簿5

相続手続には戸籍の収集は付き物で、私は明治、大正時代の除籍簿をよく目にします。除籍簿は、既に亡くなっていたり結婚したりして全員が抜け除籍となっているのですが、昔の人がくずし字のような文字で書いたものです。目にする度に歴史を感じますし、その時代背景を少し想像するだけで現代に生まれて当たり前のように生きていること事態が不思議になってきます。

このような仕事がきっかけとなり、実は私も自分の戸籍をたどってみました。
私の実家は代々変わらぬ土地に住んでおるのですが、可能な限りたどってみると江戸時代に生まれたご先祖様までたどることができました!
実際、自分のルーツを目にするとそれは大きな感動でした。

除籍簿というのは、古い順から廃棄されてしまいます。除籍簿の保存期間は80年と言われております。今のうちに取得しておかないと、取れなくなってしまうのです。
皆様も今のうちに戸籍を収集し、ご自分のルーツをたどってみてはいかがでしょうか?

次回からは家系図についての知識をやさしく解説、配信していきたいと思います。

yuasa52 at 16:38|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

2006年05月02日

遺言執行者の義務3

遺言施行者には、遺言の意思を忠実に実行する義務があります。
遺言書の内容によっては、遺言執行者が決められていなくても、遺言の内容をあらためて実行する必要がないこともありますが、逆に子の認知、相続人の廃除やその取り消しの場合には遺言執行者がいなければ実行できません。認知には届出手続きが必要ですし、相続人の廃除やその取消には家庭裁判所への申立てが必要だからです。
この場合、もし決められていなければ、家庭裁判所に遺言執行者選出の申立てをしなければならないのです。

遺言によって遺言執行者に指定された人は、必ずそれを引き受けなければならないという    義務はありませんが辞任する場合は、家庭裁判所の許可を受ける必要があります。
もし就任を承諾したら、ただちに任務に取り掛からなければなりません。

遺言執行者がいる場合は、相続人は勝手に相続の手続きを進めることができません。そして、遺言執行者には、遺産の管理と、遺言の執行に必要な手続きをする、権利と義務があります。

yuasa52 at 14:54|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

2006年04月26日

相続人に行方不明の人がいるときは?3

相続の手続には、遺産分割協議や、限定承認、相続税の申告や納付など 相続人全員の同意が必要となることが原則です。家出などにより、どうしても相続人が見つからない場合には、このような手続を進めることができませんね。
いったいどうしたらよいのでしょうか?

この場合、家庭裁判所に不在者(行方不明の相続人)の財産管理人を選任してもらわなければなりません。これはその管理人が不在者に代わって不在者の財産に関る手続をするというものです。
しかし、いくら財産管理人が選任されても遺産の分配案に合意することはできません。
なぜなら不在者の財産管理人の職務はあくまでも不在者の財産管理で、遺産の分配案に合意するという行為は権限外のものだからです。
よって、遺産分割協議をする為には、更に家庭裁判所へ「財産管理人の権限外行為許可申立」の手続きを行わなければならないのです。

また、もし7年以上、行方不明者の生死が分からない場合には家庭裁判所に「失踪宣告」の審判の申立てをすることができます。申立てができる人は配偶者や利害関係者になります。家庭裁判所の審判で失踪宣告が確定すると、10日以内に失踪者の本籍地か、申立てをした人の住所地の市区町村区役所に「失踪届」を提出します。これが受理されると失踪者は法的に死亡したものとみなされるのです。

この手続は一人の人を死亡したとみなしてしまう重大なものですので、申立てができるのは限られております。

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2006年04月21日

被相続人の出生から死亡までの戸籍調べ

誰が相続人なのかを証明するためには、故人が生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍を取得しなければなりません。いくら頭の中で誰が相続人か分かっていても、不動産や預貯金、車などの名義変更手続の際には必ず証明するための戸籍が必要となるのです。

たいていの場合は現在の戸籍、除籍、改正原戸籍を取り寄せることになります。
戸籍は原則、夫婦と子までの単位で構成され、子供が結婚すると親の戸籍から抜けて新しい戸籍が作られます。
除籍は、結婚や死亡などの理由で一つの戸籍に入っていた人全員が抜けた状態のものです。
また改正原戸籍とは、法令によって改正されると、それ以前の記載内容が省略されてしまうので改正前の戸籍を調べる必要が出てきます。これが改正原戸籍のことです。

 戸籍謄本(全部事項証明)等を取得するには、直接、役所に出向かなくても郵送でできます。しかし誰でも請求できるわけではありません。その戸籍に記載されている人以外の場合、委任状や関係を示す証明書が必要になります。
相続人が子供と配偶者の場合は簡単なのですが、子供がいない場合には第二順位である故人の両親が法定相続人となり、もし両親が先にお亡くなりになっている場合、兄弟姉妹が相続人となります。また兄弟姉妹のうち誰かが死亡していてその人に子供があれば、代襲相続となります。兄弟姉妹が相続人となると、故人の戸籍上兄弟であることを証明しなくではなりませんので、故人の両親が出生してから亡くなるまでの戸籍を取寄せる必要があり、戸籍の収集は更に大変な作業となるのです。

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2006年04月19日

生命保険と相続3

生命保険金は、相続財産になるのでしょうか?

生命保険金は受取人を誰に指定しているのかによって、相続財産となるかどうかが決まります。
亡くなった方(被相続人)が保険料を負担し、受取人を特に指定していない場合、又は受取人を被相続人としていた場合は相続財産となります。
しかし、特定の人を受取人としていれば保険金はその人の固有財産となり相続の対象にはなりません。商法647条民法537条の「第3者のためにする契約」が成立しているからです。
例えば生命保険の受取人が子供Aだったとしますと、この保険金は子供Aの固有財産となります。もし、Aが相続放棄をしたとしても生命保険金は受け取れることになります。


一方、相続税法上では、保険金は相続財産とみられます。(みなし相続財産)
被相続人が保険料を負担していた場合は相続税が課税されるのです。
相続税の計算方法はその他一般的な相続財産と違い、受け取った生命保険金のうち法定相続人一人につき500万円までが非課税になっていて、残りの部分が相続財産に加算されます。

yuasa52 at 12:32|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

2006年04月10日

所得税の準確定申告4

故人が自営業や貸家業などの場合、その法定相続人は、亡くなった日から4ヶ月以内に故人の所得を計算し故人の住所地を管轄する税務署に所得税の申告及び納付をしなければなりません。これを準確定申告と言います。相続人が複数いる場合には原則、相続人全員が連名で1通の準確定申告書を提出します。

※相続放棄をした人がいる場合は、相続放棄をした人以外の相続人が準確定申告、納税を行うことになります。


亡くなった日の年の1月1日から死亡日までの所得を計算するのですが、1月1日から3月15日までの間に死亡した場合は前年の所得に対する確定申告もあわせて行います。

故人がサラリーマンでも、年収が2000万円以上あったり、給与所得や退職金以外の所得が20万円以上あったり、2ヶ所以上からの給与があったりすると準確定申告は必要となります。

※各相続人が負担した税額は相続財産から債務として控除されます。


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2006年04月06日

基礎控除って何?3

相続が発生したら相続税が必ず課税されると思って悩んでいらっしゃる方は結構いますが、実は相続税が課税される人は他界者全体の5パーセント程度なのです。
なぜかと申しますと、相続税を計算する場合には、課税される財産の価格から、基礎控除額が差し引かれるからです。

基礎控除の額の計算方法は
 5千万円+(一千万円×法定相続人の人数)となります。

例えば相続人が配偶者と子供2人の場合の基礎控除額は5千万円+3千万円=8千万円となります。つまり課税価格の合計が8千万円以下であれば、相続税はゼロとなるのです。

この計算でいくと法定相続人の人数が多ければ多いほど基礎控除額も増えることになりますね。
※法定相続人の数の中には、相続放棄した人も含まれます。


また、養子も相続人になりますが、相続税の逃れ目的で養子を増やすことを防ぐ為に、基礎控除に算入できる養子の人数は実子がある場合は1人、実子がない場合には2人までと制限されています。
※これは相続税計算上のみの制限です。また特別養子縁組にはこのような制限は適用されませんので、実子と同じように無制限で算入できます。

yuasa52 at 19:30|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

2006年04月03日

相続税のこと3

「相続税は、相続が発生したときには必ず課税されるもの」と思われている方が多いようですが、でもこれは間違いです。相続税には基礎控除というものがあり、相続財産の総額がこの基礎控除よりも少なければ相続税は課税されないのです。

基礎控除については次回にご説明致しますね。
本日はまず、相続税の申告の決まりごとについて・・・

まず、相続税の申告、納付の期限は、被相続人の死亡日(あるいは相続を知った日)の翌日から10ヶ月以内と決まっています。期限が過ぎないうちに速やかに提出しなければなりません。
※申告期限を過ぎてから申告した場合は税額の5%の無申告加算税がかかります。また、申告期限後に税務調査で指摘された場合は税額の15%の無申告加算税がかかります。
そしていずれも、申告期限の翌日からは延滞税も課せられてしまうのです。

申告、納付は被相続人が亡くなったときの住所地の管轄税務署となります。
相続税の納付が必要と判断された人のところには税務署から申告用の用紙や申告のやり方の手引きなどの一式が送られてきます。しかし、送られてこない人も申告の必要がないとは限らないので、税務署に確認をしましょう。

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2006年03月06日

遺留分を取り戻すために行うこと5

遺言をするのは遺言者の自由です。ところが兄弟姉妹以外の相続人には、法律上、最低限相続できる割合の定めがあり(遺留分)、自分の遺留分を下回る場合には、遺留分を取り戻す権利があるのです。(遺留分ってなに?)

では、遺言によって自分の遺留分を下回っていた場合、どういう手続きを行う必要があるのでしょう?

このような場合には「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」をします。
聞き慣れないものですが、これは自分の意思表示をすればよいものであって、特別な手続ではありません。

遺留分減殺請求とは、遺言で遺贈された人や生前に贈与された人に対して、相続する財産が遺留分よりも少なくて異議があることの意思表示を、通常は内容証明郵便で請求します。
この請求をしなければ、遺留分を取り戻すことはできません。
もちろん、その逆に遺留分を侵害されていても故人の意思を尊重して遺言どおりでよいと思えば請求する必要はありません。

遺留分減殺請求が行使できる期限は相続の開始および遺留分を侵害する生前贈与や遺贈があったことを知ったときから1年以内です。

相手方に遺留分減殺請求をしたのにも係わらず、相手が応じてくれないときは、家庭裁判所に調停の申立てをすることになります。

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2006年03月01日

遺留分てなに?3

「指定分割は、法定相続より優先される」ということを、前回までにご説明致しました。
簡単に言うと、遺言書に「誰が何をどのくらい相続するか」ということが書かれていた場合には、法定相続分通りに遺産を分割することよりも優先されるということです。

では、遺言書に「○○にすべての財産を相続させる」といったような内容だった場合、他の相続人は何ももらえなくても仕方がないのでしょうか?
もしこれが許されてしまったら、例えば故人と同居していた配偶者や子供が路頭に迷わせられるような事態も起こってしまいますよね?

民法では、このような事態を防ぐ為、「一定の相続人がもらうことのできる最小限の額」を決め、遺言によっても侵害されずに受けることができる権利を設けました。それを「遺留分」と言います。



遺留分という権利を持っている相続人は、兄弟姉妹以外の相続人です。つまり配偶者、子及びその代襲相続人、直系尊属は遺留分を持っています。

もしも遺言を残したいとお考えでしたら、この「遺留分」を考慮して書いた方が、後々のトラブル防止となるでしょうし、もしも発見された遺言書が遺留分を侵害していたら、侵害された分に関して、その遺言の効力を失わせることができます。
※但し相続の開始と自分の遺留分を侵害されていることを知った日から1年以内



遺留分の割合についてはこちらをご覧下さい。
「相続手続 東京サポートセンター 遺留分について」

次回は遺留分の取り戻し方についてご説明致します。
yuasa52 at 19:46|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)